研修会社や講師が、注意すべきこと。研修業界への警鐘
そろそろ大企業にありがちな、企業研修の問題の方についてひとこと言っとくか - あったらしくるえるはてなくしょん
このエントリーから感じた事を書いてみます。
まず研修そのものの目的や講師のスキルが曖昧な研修だったかもしれないと感じました。
参加者であったこの方の感じた事は、納得出来る側面はあります。
- このような曖昧な研修を受けることによって何が得られるのかが共有出来ずにいたこと。
- 研修の進行中に、違和感を感じたり、納得感が得られない事をリアルタイムに意思表明出来なかった事。
- 参加者から、警戒的な目で見られた事。
実はこれらの事は、講師や主催者がフォロー出来るか出来ないかということと密接に結びついています。
育った環境や学習した背景、価値観等が様々で、講師がこういったことを把握出来ていない状態で関わる場合のコミュニケーションスキルがポイントになります。
大手研修会社や偏りのある研修会社ならば、参加者の誰々さんは非協力的とか協調性が無いというコメントする場合があって厄介です。問題点は、研修会社および講師が、自分の行った事を客観的に分析出来ていない事に起因します。自分自身が研修を行える学習や成長を常にしているかと言う視点。
自分の事は棚に上げると言うのが研修会社や講師にありがちな姿勢です。
もちろん、本当に厄介な参加者の方もいますが、その場合も個別対応などのフォローアップは実行されるべきことです。
極論すると「本当に厄介な方」ということであれば、その方を採用した会社の基準や考え方を再考するべきことで、研修そのものの開催以前の話ですね。
以前、私がかいたものを引用します
無人島が話題になっている - Quality Of Life
ちなみに企業研修は3つのパターンに大別される1:講義学習(知識、スキル等を座学で学習する)
2:体験学習(思考、スキル等をシミュレーションとして実行、振り返りで学習する)
ファシリテーション、ロジカルシンキング、コーチング、ビジネスゲーム、アクションラーニング 等
3:自己啓発(信条、価値観を変革する為の体験または座学の研修:学習とは意味が違う)
地獄の特訓、成功哲学、座禅、トイレ掃除 等
エントリーでは「ロジカルシンキングとプレゼンテーション」の研修であったそうですが、プレゼンテーションは1:講義学習のカテゴリーに入ると思います。そしてロジカルシンキングと言う2:体験学習とが組み合わされている点が気になりました。
体験学習は、理解>実行>失敗(成功)>振り返り(知恵の共有)を繰り返して学習するので、正しい正しくないという評価はしません。よって最終的に順位付けがされない事が一般的です。
しかしプレゼンテーションと言う知識の学習は、正しい知識をどれだけ吸収したかという、評価と結びつきます。よって順位付けしてもおかしくはありません。
この二つの要因が参加者を混乱させてしまった可能性はあります。
この方のエントリーから推測すれば、講師は体験学習の本質を知らずして、体験学習方式を取り入れてしまった事が悲劇だったのかもしれません。
またこの方自身も「反省」という言葉を書かれていますので、ご自分なりに思う所はあったと感じます。ご自身に関しては私が公に言及する性質のモノでないと思いますが、視点を変えると、ご本人にとってこの研修には意味があったと解釈しています。